OTAブックラボ第0期生の活動もついに終盤。この数ヶ月は、個人ワークショップとして作品制作を進めるために、ラボメンバーが続々とアトリエを訪れる日々です。OTAブックラボを主催している、ブックアーティストの太田泰友も、製本の技術面から作品コンセプトなどの思考面まで、一つひとつの作品としっかり向き合いながら制作をサポートしています。
個人ワークショップでは大抵、メンバーから太田へ現状の共有と、具体的な相談事項などの話をした上で、その日進めるべき事柄を整理してから作業を開始します。この日作業をしたメンバーも、まずは机で向かい合って相談からスタート。作品としての本を仕上げるとなると、考えるべき要素はこの段階になっても数えきれないほど存在するのです。
本に欠かせない〈奥付〉は、つい後回しになりがちな印象もありますが、実は作品において、作者の考えやコンセプトを反映すべき大切なポイントです。そのため、OTAブックラボでは、記載する項目や記載場所、レイアウト、書体に至るまで、作品にとって最も適切な奥付にするため丁寧に検討を重ねています。
ちなみに太田は、本をはじめて読む際は必ずという程、まずは奥付から開いてチェックしています。私スタッフKはその重要性を知るまで、本編ばかりに意識が向いて奥付に気を留めることがほとんどありませんでしたが、〈奥付チェック〉を習慣にするとなかなか面白い発見もあったりします。OTAブックラボメンバーの作品が完成し、手に取っていただける機会があれば、こだわりの奥付にも是非ご注目ください。
最後は、針と糸を使って本の背の部分を綴じる〈糸かがり〉の作業も行いました。アトリエでは、OTAブックアート ショッピングセンター で取り扱っているものはもちろん、紙なども事前に必要なものを伺い発注しておくことで、作業日までに材料を揃えておくことが出来ます。
また、大きめの作品を制作している方にとっては、移動時の持ち運びも悩みのタネになってしまいますが、この日のメンバーはアトリエで作品を保管しているので、いつも身軽な様子でアトリエにやって来ます。そんな風に、制作を進める中でラボメンバーの一人ひとりとコミュニケーションを重ねながら、お互いにベストな方法を探して、アトリエとして協力できることがあれば柔軟に対応しています。
間近に迫っている今月の山場は、OTAブックラボ内での最終発表。一気にゴールが見えて始めた、OTAブックラボの続報をお楽しみに!
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