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【スタッフKの体験レポート】2019年12月22日「OTAブックアート 箔押しワークショプ」午後の部

すっかり定番となった「OTAブックアート 箔押しワークショップ」。本日は、2019年12月22日(日)午後の部について、レポートをお届けします。

季節はクリスマスムードが高まっていた頃。すなわち風邪やインフルエンザのウイルスたちも威勢が良くなる時期の開催ということで、参加予定だった方が1名お休みになってしまい急遽、私、スタッフK が午後の部に参加させていただきました。そんな訳で今回は、参加者Aさんの様子とスタッフKの体験記を交えて、ワークショップの内容をご紹介します!

机の上に用意されているのは、表紙・あらかじめ見返しを付けた本文・練習用の紙の3点。参加者はまず、それぞれ好きなものを選び取ります。ここは、まず最初にテンションが上がるポイント。見返しの用紙は質感や模様が少しずつ異なり、表紙と組み合わせによって、仕上がる本のイメージが大きく変わるので、悩みどころです。

ちなみに私は、クリスマスに合わせて〈ツリー〉と〈雪〉を箔押しで描きたいと考えていたので、グリーンとホワイトが映える暗い紺色を表紙に、クリスマスをイメージさせる赤色を見返しに選びました!

作業を始める前に、講師を務めるブックアーティストの太田泰友が、箔押し機 の使い方をレクチャー。参加者Aさんは、コツを掴むのがとても早く、この説明だけでも色々と理解されていた様子でした。

しかし、この段階ではまだ「わかったような、わからないような…」でもOK。私の箔押しデビュー時はそんな感じでした。それでも、実際に自分の手で機械を使ってみると「そういうことか!」と実感して要領を掴めるので、ここでは仕組みと注意点をなんとなく頭に入れていただければ大丈夫です。

このワークショップの魅力のひとつに〈活字を組む〉という工程があります。アルファベットの文字や記号を1文字ずつピックアップして組み合わせて、好きな単語や文章をつくることが出来ます。

ただ活字を並べただけでは、文字と文字の間が広すぎたり狭すぎたり、美しく見えないので、アルファベットの活字の間にスペースを調整するスペーサーを挟んだりして、細かい調整をする必要があります。それが〈文字を組む〉作業です。
Aさんは事前に、「この日の日付は入れたい」と意思を固めていたので迷いもなくスムーズでした! 私はというと、今回は文字をバラバラにして一文字ずつ使いたいと考えていたので、後ろ髪を引かれつつも、活字を組む作業はナシで進行しました。

の色は、キラキラした〈メタリック〉と、マットな質感の〈顔料〉があり、全て合わせて20色もの選択肢をご用意しています。色の違いだけでなく、台紙との組み合わせによって見え方が変化するので、練習用の紙を使って色々なカラーを押してみると意外な発見もあります。

「この紙には、この色の箔で、間違いないでしょ!」とニンマリしながら押してみると、実際は見えづらく「あれ?」と思うことがあったり、逆に期待していなかった色でも、試しに押してみるとすごく格好良かったり。まずはトライしてみると、作品をより良くするアイデアが生まれるかもしれません。

本番に入る前に、練習用の台紙で試し押しをします。箔押しされた文字をよく見て、にじんでいる部分、かすれている部分、深く入り過ぎていないかなど、問題がないかチェック。機械の角度などを少しずつ変えては押して、確認を繰り返してベストな状態に整えていきます。

Aさんの横で私もひとり悪戦苦闘しましたが、おそらくこのセッティング作業が最も経験を要する部分だと思います。

本番の完成イメージを膨らませながら、箔押しをする位置なども決めて、さらに細かく調整をしていくAさん。決断力もあり、かなりサクサク進んでいました。箔押し機 を使う感覚も、だんだん習得している様子でした。

Aさんは、〈日付を入れること〉の他にもう一つ〈OTAブックアートの、OBロゴを入れること〉を必須条件として、事前にデザインを計画されていました。そこまで決まっていると進行は非常にスピーディーです。

OBロゴの面積が大きく、箔押しの難易度が高いこともあり、表紙と同じサイズの紙を使って、同じデザインでしっかり練習をしてから、本番に進むことにしました。

私スタッフKも、自分の作品に必死に取り組んでいる中で、ふとAさんに目をやると、やたら格好良いものが仕上がっているではありませんか! 本番さながらの練習。むしろ、この練習もひとつの立派なカードの作品になっています。
OBロゴの、Oの文字を3つ重ねて押したところなんてかなりハイセンスで、これには太田も悶絶していました。

一方私スタッフKは、XSサイズの小さいタイプの箔押し機 を使って制作しました。思い描いたデザインを仕上げるには時間がかかると覚悟し、練習もそこそこにして、ぶっつけ本番な部分を多く残しながら本番の表紙に突入。

アトリエの活字コレクションに新たに加わった、記号の活字を活かしたいと考えていたので、その中から●と▲を使って、絵を描く感覚でどんどん箔を押してみることにしました。

三角形を3つ重ねたツリーは、縦にも横にも等間隔にずらしていく構成です。作業をしながら、緻密な作業という引き返せない列車に飛び乗った自分に「なぜ…」という思いが過ぎりましたが、位置の調整がしっかり出来るのもこの 箔押し機 の良いところ! 冷静に数字を割り出し、機械のメモリを確認すれば、思い描いていたデザインを実現することができました。

丸い活字を使った雪の模様は、緻密な作業から解放されて、本当に絵を描くように押しながら次に押す場所を決め、ランダムな画面の構成を楽しみました。

表紙の箔押しが完成したら、本文を貼って合体させます。時間短縮のため本文にはあらかじめ、見返し・寒冷紗・クータのパーツが取り付けてあるので、製本作業の一部をプチ体験という感じで、仕上げの工程をお楽しみいただきます。
表紙と本文を貼り合わせたら、プレス機でしっかりはさみ、オリジナルの〈箔押しの本〉を完成させます。

左から、私スタッフKと参加者Aさんの作品。全く雰囲気の異なる2冊の本が出来上がりました! ひと言に〈箔押し〉といっても、その表情は様々です。

アイデア次第で幅広い表現方法を考え出せるのも、このワークショップの面白いところ。一度参加した方が、また違った表現にチャレンジしてみるのもアリだと思います。実際私も、作品を作ってみたからこそ「こんなことをしてみたい」という別のイメージが浮かんできました。

日付とOTAブックアートの〈OBロゴ〉は必ず入れたいというプランで挑んだAさん。現場でさらに加えたいテキストを考え、3つを組み合わせた素敵な表紙を完成させました。
前もってデザインを計画されていたので、限られたワークショップの時間を有意義に使うことが出来たと思います。練習のつもりで箔押ししたカードも綺麗に仕上がり、「記念に飾ります!」と喜んでいただきました。ご参加いただいたAさん、ありがとうございました。

私もサクサク進むAさんを追いかけながら、なんとか仕上げることができました。ツリーには、色の違う箔を重ねて模様をつけるなど、自分なりに箔押しの可能性に挑んでみました。幾何学を組み合わせて形を考えると、様々な絵や模様が作れそうです。急遽参加させていただいたワークショップでしたが、箔押しの面白さに目覚めたスタッフKの修行は、まだまだ続きます!!!


最新のワークショップ開催情報は、こちらをご覧ください。
https://ota-bookarts.jp/b-log/group-workshop/

みなさまのご参加、お待ちしています!

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