アトリエ便り

【スタッフ佐藤の Binding Road】#20 デザイン研究/デザインワークショップ

今回は製本から少し離れて、デザインのワークショップのお話です。OTAブックアートでは、ブックラボメンバー向けに製本ワークショップの他にデザインのワークショップも開催しています。製本では講師をさせていただいている私も、こちらでは参加メンバーの一員です。

講師は、アートディレクター/グラフィックデザイナーの 高野美緒子 が務めています。講師のデザインに対する真摯さと、本に対する愛のあるコメントは時にユーモラスで、笑いに包まれることもしばしばです。真面目な講義でありながらも、本のあれやこれやについての語らいの場でもあり、本好きが集まっているだけあって、毎回話は尽きません。

「デザイン研究」の回では、本を構成するデザイン要素をいろいろな角度から捉えて読み解きます。本に使用されている書体や文字組み、編集とレイアウト、印刷や構造のアイデアなどについて、どういう意図をもってデザインされているかを毎回実際の本を見ながら具体的に見ていきました。

私は本を読むのはもちろん、モノとしての本の存在も大好きで、これまで製本作品を作る上でデザイン的な視点もある程度は持っているつもりでしたが、話を聞いていて目からウロコが何枚はがれ落ちたことか!

なぜその本を読んでいて心地が良いのか?なぜそのページに目が惹かれるのか?そこにデザイナーの技量が隠されていることがデザイン的な構成要素を一つ一つ見ていく事で実感できました。

そしてその実感は、「デザインワークショップ」に参加する事で、心地よいデザインがどうやって生み出されるのかという体感に変わります。

「デザインワークショップ」の2022シーズンは、名刺とオクターボ(八折り判)の制作に挑戦しました。名刺は自分の名刺を作り、オクターボは、まず導入課題として和文と英文の文字組みと紙面構成を学び、その後各自が選んだ内容で構成を考えてデータの作成から印刷まで行いました。

作業の一つ一つで、デザイン研究で見てきた要素をどう構成するか考えていきます。そしてその中で、必要な内容を過不足なく盛り込みながらも、見やすくバランスの取れた紙面にするにはどこにどんな気配りをし、調整を繰り返していく必要があるのかを学んでいきました。デザイン初心者の私は、その作業の細やかさに気が遠くなるようでした。

本のデザインと製本方法は、当然ながら切り離せない関係です。オクターボのワークショップに参加していた時、参加メンバーが紙面の構成だけでなく、本としての完成図を思い浮かべながら作業をしていたのが印象的でした。これは、これまでブックラボミーティングや製本ワークショップでいろいろな製本方法に触れてきたからこそ、自然とできたことなのかもしれません。

本の可能性を追求する場であるブックラボに集まるメンバーは、その背景も様々です。製本から入る人、デザイナー、編集の経験者、絵画や写真などの表現手段から本づくりに興味を持った人もいます。それぞれが苦手意識のある部分を鍛える場としてワークショップがあり、また強い部分にさらに磨きをかける場としてもワークショップがあります。そして、いろいろな背景を持つ人達が参加するからこそ、講師をする側も新しい視点に気づかせてもらえることもあります。これからもそれぞれが良い影響を与え合いつつ、ワークショップを盛り上げていければと思っています。


2023年4月2日(日)まで、OTAブックラボ 2023 参加メンバーを募集しています!
▼ 募集要項は、こちらをご覧ください ▼

OTAブックラボ 2023シーズン 参加メンバー募集

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OTAブックラボに関する記事はこちら。
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